常懐悲感 心遂醒悟

先日、谷中の全生庵へ紀野一義先生 のお話を聴きにいきました。
17年ぶりくらいです。20代のころ、パートナーが紀野先生のご著書
「禅-現代にいきるもの」という本を読み、
「これ書いた人に実際に会ってみたい」と言い出したのがきっかけで、
数年の間、時折先生のお話を聴きにいきました。
戦争体験、それから様々な分野のことが仏教の考えとつながり、
とても面白いお話でした。詩人の話もたくさんありました。
シャーリー・マクレーンのことは、紀野先生に教えてもらいました。
(昔のお話の雰囲気がわかるページがありました。こちら

伺わなくなってだいぶ経ちますが、先生が今もお話されていることがわかり、
懐かしくいってみたくなりました。先生は今87歳。
お元気にご講演なさっていらっしゃる間にお目にかかっておきたい・・というのも
正直ありました。

谷中の全生庵では昭和39年から、それから、池上本門寺、鎌倉大仏のお寺、
そして、京都・・87歳のご老人が今も毎月こんなに出かけてお話しているの
ですから、すごいです。お年になられ、ちょっと辛そうではありました。
「仏教の学問的なこと、哲学的なこと、そのようなお話は、身体が元気なとき
じゃないとなかなか出来ないねぇ。」と正直に仰っていらっしゃいました。
来ている皆さんは、紀野先生のことを昔からよくご存知で、もうそういうお話を
期待していらしてるのではないと思いました。

仏教の学問的なことなどちっとも覚えられませんけど、先生のお話やご本の
中にある言葉で、印象に残り好きな言葉があります。

「常懐悲感 心遂醒悟 (じょうえひかんしんすいしょうご) (法華経)」

いつもこころに悲しみを抱いて生きていると、いつかその悲しみが悟りへ導いてくれる・・。

先生のお話はいつも、「悲しみ」を突き抜けたところで出会うことが出来る「喜び」と
いうようなことを感じさせるお話をしてくださっていたように思います。
先生の人生がまさにそうだったのだと思います。

先週、先生にお会いしてから、またこの言葉が私の中でぐるぐるしていました。

昨日、片山右京さんのニュースを目にしました。マイケル・ジャクソンの映画を
見た後より、私にはインパクトがあったのです。なぜかというと、数年前、テレビで
片山さんのインタビューを見たのがすごく印象に残っていたからです。
レーサーという危険な仕事を終えたと思ったら、登山家になるなんてまた
危険なことに挑戦するんだなと。
奥さんが、「止めてもやめてくれないから、待ってるほかしょうがありません。」と
仰っていたのも忘れられませんでした。

「生」と「死」のぎりぎりのところを、どこまでも体験したい人なんだな。

そして今回の事故。だから、なんだかすごく気になりました。
油断したのかな・おごりがあったのかな・・と勝手に想像したり。でも、
何も落ち度はなかったよう。避けられない事故だったようですね。

片山さんはレーサーのときもすでに冒険家だった。「生」と「死」のギリギリの
世界を冒険する人。そして山登りになってまたそれを続ける。
立ちなおられたらきっとまた冒険にでるでしょう。

だけど、そのときには、自分のワクワクした抑えきれない冒険心を
満たすということだけではなくて、もっと深い世界を感じながらきっと
山を登ることになるのだと思います。

「いのち」の世界。「常懐悲感 心遂醒悟 」。
そのことを、なくなられたお二人は片山さんに教える役目なのでは
ないかと思えました。
亡くなられた方のご冥福と片山さんが立ち直られることをお祈りします。
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by aroma_amitie | 2009-12-21 01:08 | 日常のこと
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